プロ野球観戦で得られる人間観察

January 9, 2017

 

ブログロックで野球の話題になったので、シーズンオフながらもうひとつ、こんな話を。


少し前の記事ですが、こんな話題がありました。

(参照)尊重し合う応援マナーがあるMLBの球場…見る側にもモラルが必要

 

「十代前半とみられる阪神のユニホームとグッズで身を固めた少年が、巨人のマスコット、ジャビット人形の首に黄色と黒色の工事用ロープをかけ、引きずりながら歩き回っていた。ジャビット人形は汚れてボロボロになっていた。」

 

まぁ、初めて見ると「ええ!?」ってなりますよね。

 

いまでこそ禁止されているものの、甲子園球場で同じことをしている人物や、それを喜んで蹴っ飛ばす子どもと、さらにそれを見て笑う親や大人たち・・・という光景を見たことがあります。

 

それを許す風土を、現地の人々が長い年月をかけて培ってきたのでしょうから、そういう人たちがあとを絶たないのは自然なこと。

 

記事にある少年も、かの地で育まれた文化に身を染め、それを自分のスタイルとして、仙台の地に現れたのでしょう。仙台の子なのか、よそから観戦に来訪したいのか定かではないものの、地域を超えた文化の伝承です。これも自然なこと。

 

ジャビット+引き回しで画像検索をすると、いろいろ出てきます。

 

程度の差こそあれ、よそのファンも似たようなことはあります。

 

小学生の頃、後楽園球場で大洋の私設応援団が「地獄に落ちろ巨人ファン」と刺繍したハッピを着てたりして、子どもながらに「どこにカネかけてんだ、この人たち・・・」なんて思ったものです。昭和の名物オヤジ、岡田団長率いるヤクルト応援団にも幼稚なヤジを浴びせられたりもしたました。

 

かくいう私も、小学生の頃は川崎球場でロッテの選手にしょうもないヤジを飛ばしてたし、中学生の頃は負ければここぞとばかりにメガホンをグラウンドに投げつけたし、20代の頃は試合後に阪神ファンを怒鳴りつけて、相手の集団とつかみあい寸前というシーンもあったし。

 

また、記事には「優しいといわれる楽天ファンが」ともありますが、球団創設間もないシーズンに仙台の球場で耳にしたヤジは低次元としか言いようがないレベルだったし、2013年日本シリーズ第7戦のあとで、仙台の街の若者たちがこちらに向けた侮蔑の目線や言葉は、試合以上に記憶に残りました。

 

でも、全員がファン歴が10年にも満たない人と街だったから、そういう空気が醸成されるのも、これまた自然なこと。

 

もちろん、仙台含め、どこのファンも地域も、そうじゃない素晴らしいシーンをたくさん作ってきたし、どちらか一方のイメージだけですべてを語ることはできません。両方あるのが当たり前。

 

人間というのはそういう生き物なんだと受け入れるべきだとも思うし、信じるものが違うもの同士は、ある程度距離を保ったほうがお互い平和でいられることも、プロ野球観戦から学びました。なので、記事にある少年の例を見て、過剰に怒ったり悲しんだりする必要もないと思っています。

 

「自分は違う」「うちのファンはそんなことしない」という人たちも、たまたまそういう振る舞いをしないで済むめぐりあわせで生きてきたに過ぎないわけで、何事も紙一重であり、明日は我が身であり、その意識を抜きにして正義なんぞ語るのは不毛でもあり、無理に消化しようとしてキレイごとを言って自分の心を取り繕う必要もないわけです。

 

人の土台は「弱さ」にあり、善行も悪行も「弱さ」とどう向き合ったかによって生じる現象の差に過ぎないと思います。

 

好きなものをアピールするために、それに対抗しうるものをいかに毛嫌いしているかをアピールする。そうやって何かを叩くことで自分や自分が好きなものを守っていたい。弱さの典型的な発露であり、よくある心理です。

 

記事にある「十代前半とみられる阪神のユニホームとグッズで身を固めた少年」のふるまいも、それと同じ。

 

巨人ファンを30年以上やっていると、彼のような存在は、いやでも目につきます。巨人軍や巨人ファンは、そうした他チームのファンの人たちの弱さを一心に受け止めてきたという点では、社会の安定を下支えしてきたという自負を持っていいのかもしれません。

 

……などという戯言も、愚痴紛れに言ってみたくもなります。

 

それを踏まえてなお、「巨人軍は紳士であれ」なのかなと思うと、なかなか重たい言葉です。

今年も適度に楽しく応援できる1年にしたいものです。

 

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